岡山・札幌で開催された地区別教授者研究会・研修士研修会の様子をお届け!

開催場所 岡山・札幌
開催期間 2025.06.14 ~ 2025.06.21

2025年の研修士研修会・地区別教授者研究会前期の開催が終了いたしました。
6月14日(土)中国地区(岡山開催)・6月21日(土)北海道地区(札幌開催)のレポートを併せてお届けします。

岡山開催 6月14日(土)

夏のような青空が広がる中、岡山にて地区別教授者研究会が開催されました。

担当指導者として、小原流研究院副院長の金森厚至先生、助教授の白戸加奈子先生、講師の原田亜希子先生にご指導をいただきました。

地区別教授者研究会は86名、研修士研修会は14名にご参加いただきました。
たくさんのご参加、皆さまありがとうございました。

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挑戦がテーマの1作目は、籠いけの出題。花材は深山南天、薊、しゃが、撫子、鳴子百合の五種の取り合わせでした。
「立ち透かし籠×夏の多種挿し」という、普段のお稽古ではなかなかいけることのない珍しい取り合わせの発表に、参加者の皆さまからも驚きの声があがりました。

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2作目は燕子花3株の「写景盛花様式本位」が出題されました。
金森先生より「同じ燕子花だとしても花や葉の状態によって印象が大きく変わります。本日の燕子花はスッと細めのため、長くしすぎると花菖蒲のように見えてしまうことから、器の直径分程度の長さにする必要がでてきます」といった花材の状態を踏まえた調整が重要ということがポイントとして解説されました。

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研修士研修会

研修士研修会では、1作目の「写景盛花自然本位」は虫狩、薊、日蔭、
2作目の「写景盛花様式本位」は燕子花、河骨、太藺の取り合わせでいけられました。

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1作目は、写景盛花自然本位としての取り合わせをご用意させていただきましたが、「同室に130周年記念展示の再検討中の様式の作品がならんだこと」そして「副院長のご指導」ということもあり、特別に130周年の様式に挑戦をしてもよいとした結果、参加者の方全員が、様式に挑戦してくださいました!

配材を変えることで、作品がまた違った表情をみせるということを楽しみながら学んでいただくことができました。


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50年皆勤賞授与の一コマ。ご参加誠にありがとうございました!

地区別の採点待ちの方々にも、研修士の作品見学と合わせて記念展示をご覧いただくことができました。

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札幌開催 6月21日(土)

北海道地区の研修士研修会、地区別教授者研究会は2025年6月21日(土)に開催されました。

担当指導者には、小原流研究院教授の西晃宏先生、助教授の蛭田藤虹先生、講師の諏訪彩峰先生にご指導をいただきました!

地区別教授者研究会は75名、研修士研修会は6名にご参加いただきました。

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地区別教授者研究会

1限目は「瓶花」は梅花うつぎ 紫陽花 紅すももの取り合わせです。

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西先生より「紅すももを高く上げること、梅花うつぎの美しいライン、そして主役となるあじさいは、中央に置くことでその表情を際立たせます。 特に今回使用したあじさいは葉が大きく、花の表情を損なわないよう、残す葉の量を見極めることが仕上がりの重要3種類の枝ものを使用しているため、それぞれの素材の特徴を活かしながら強弱を明確にすることが大事にし、 枝の勢いや方向性、葉の量感を意識して整理し、足元がしっかりとまとまっているかをその都度確認することが大切」と解説されていました。

2限目「色彩盛花様式本位」は谷渡8 晒し山シダ5 スプレー菊2の取り合わせです。

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西先生より「本数も谷渡り以外は自由となり、凹凸をつけながらいけていくのが重要です。谷渡りは左右に広がるので主枝位置づけが大事ですが、その中でも3,4,5,6の表情で左右に振り、短めの7,8は手前への前傾が大切な点です。」
「色彩盛花の1番大事な考え方は秩序があり、まぜいけにならないよう挿し位置だけは守るべき点です。今回はスプレー菊の間に挿すのは絶対に避けてほしい」と解説しておりました。

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准・四級コース

「盛花 」はななかまど バラ2 鳴子百合3の取り合わせです。

准4.JPG蛭田先生より「ななかまどは葉が生い茂っているので枝をしっかりと見極めることが、重要です。次々に葉をとってしまうと主役が寂しくなってしまうので、どこをどこまで取っていいのか枝取りの時間をかけてほしいです。また、バラの長さがあまり長くなりすぎてもよくないので、バラ2本の長さと位置づけが重要!!」とポイントを解説しておりました。

研修士研修会

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1限目は「写景盛花様式本位」燕子花(花3葉13) 河骨2株の取り合わせでした。
2限目は「写景盛花自然本位」雪柳 燕子花※葉2追加 太藺3の取り合わせでした。

この季節ならではの花材をお楽しみいただきました。燕子花のみでいける様式に取り組む機会が多い中、今回は河骨との取り合わせや写景自然への展開にも挑戦する内容となり、学びの幅が広がり、より充実した時間を過ごされている様子がうかがえました。

皆様からのアンケートでは「枝ものだけの瓶花はなかなかない体験でした。」「生けた作品を寸評して頂けるのが嬉しい」「自分の足りない部分がハッキリして参考になります。」などの声をいただきました。

青森、福岡、福井と、次回以降も開催が続きます。

各地でどのような取り合わせや表現が出題されるか、お楽しみにお待ち下さい!!

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