2025年 第4回 役員研修会を開催しました!

開催場所 東京 小原流会館
開催期間 2025.11.01 ~ 2025.11.02

2025年の役員研修会のテーマは「自分の表現を考える~自分の花をいけるって何だろう」です

第4回の研修は東京・小原流会館にておこなわれ32支部・計65名の方がご参加くださいました。
今回は理事長にご来場いただき、ご指導は家元、金森先生、川上先生、杼村先生、井上先生、知地先生、蛭田先生が務めてくださいました。


●1時間目「自分の」瓶花をいける
役員研修会ではいける機会が少ない瓶花がテーマです。色彩・形態美に焦点をおき、色とりどりのガラスの器に作品をいけました。

アイスブレイクセッションとして、過去の研究院の先生の作品から瓶花と器のクイズからスタート、なかなかの難問で、ご指導の先生方・ご参加の皆様ともに全問正解者はおらず、正解発表時にはどよめきと歓声があがりました。正解数の多いチームからフリーチョイスの花材を選んでいきます。
花材はピンクッション、ダリア、ストレリチア、鶏頭、デルフィニウムなど花物1種が指定され、その他の枝物・葉物・花物はフリーチョイスです。

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会場内には色とりどりの瓶花作品が並び、いけこみ後の総評では川上先生より「みなさん花と器の取り合わせと花材の色の美しさや形の面白さなどを意識していて、それぞれの個性が作品に現れており、花展のような華やかさです」とお話がありました。

●2時間目「光と風をいける」
作品を生ける際の大切なポイントとして「間」がありますが、今回は光と風をテーマに「間」を意識した作品をいけていただきました。
「光さす間」「風の通り道」「一陣の風のあと」「木漏れ日」「風のない日」「嵐のあと」「陽がしずむ場所」という7つのテーマが各班に割り振られ、いけこみが始まりました。
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花材は竜胆、踊り菊、ブルースター、末枯れ紫陽花、紅葉木苺、アセビ、裏白をはじめ1限の花材も含めて50種類以上からフリーチョイスです。
器は白釉(48cm)、青磁、南蛮、アクリルの水盤、作家物の水盤様々な種類をご用意しました。
アクリルの水盤を重ねて日のしずむ風景を表現した作品など、様々な情景を表現した作品が並びました。


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●3時間目「130周年様式をいける」
小原流では130周年を記念して様式の再検討を行っています。今回はヒバの写景様式に挑戦です。はじめに家元より花材のいける位置や表現方法について詳細に説明をいただきました。
孔雀ヒバに紅葉ヒペリカム・小菊または榛の木・竜胆、立日蔭の取り合わせです。
新しい様式のため、先生方の丁寧なご指導と、参加者の皆さんの熱心に取り組む姿が印象的でした。

3限かなもりせんせい (1).jpg3 (1).jpgアセット候補 日伊庭 (1).jpg

【支部長セッション】

23名の支部長先生にご参加いただきました。3時間目の取り合わせより令法や榛の木など花材の本数・種類を増やしてヒバの写景様式に挑戦していただきました。また、次年度の専門教授者研究会についてお話するお時間をいただきました。

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●4時間目「冬の写景を学ぶ」
今回は敷松葉の写景様式から、吹き寄せの松葉(写景自然)のいけかえに挑戦しました。
敷松葉を初めて取り扱う方が多く、はじめに金森先生より「まず松葉の位置決めを行い、少し日陰から出るように盛り上げていただく、松葉との際のつくりが大切な要素となります。自分で採集に行く場合は雄松の堅い葉があるもので、なるべく短いものが適しています。」いけ方のポイントの説明がありました。
また、併せて枯れ松葉の蒸し方についてデモンストレーションが行われ、松葉の色味が濃く変わる様子を見せていただきました。

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今回は時間の関係上そのまま枯れ松葉を使いましたが、ぜひみなさん挑戦してみてください。
様式の取り合わせは作家物の水盤に小菊、紅葉ヒペリカム、枯れ松葉、立日蔭で、
そこから錦木と裏白をプラスし、吹き寄せの松葉(写景自然)にいけかえを行いました。
会場内は、一足先に冬の訪れを感じさせる雰囲気となりました。

猫足しきまつば (1).jpgまつば (1).jpg金森先生 吹き寄せの松葉 (1).jpg

●5時間目「世界の写景からー秋・冬ー(合作)
前年度の大阪開催の際に好評だった南国写景の秋・冬バージョンです。
「サンタの生まれた北欧のクリスマス」、「情熱の国スペインの秋」、「燃えるようなカナダの秋」、「南半球オーストラリアの春」、「平和を祈るウクライナの秋」、「南アジアの雨季明けの秋」、「ニューヨーク・セントラルパークの秋」という7つのテーマで班ごとに合作をいけました。

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ご指導の先生方と参加者の皆さんが一緒に和気あいあいと作品をいけていらっしゃいました。
しゃれ木などの芯材も組み合わせて迫力ある作品が並び、写真撮影も大変盛り上がりました。

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閉会式では、家元による総評があり、「皆様の色々な表現が面白かったです。型が決まっていても、テーマの変化によって違いが出てきます。チャレンジを感じる作品を支部でもいかしていただけたらと思います。」との言葉で締めくくられました。

今回ご参加いただいた支部役員の皆様、ありがとうございました!



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